古道にて
撮影:長田 三和子 会員
小春日の山は明るい
ここは三岳寺の跡、菰野<湯の山温泉経由>や千種の里から、それぞれ登ってきた道が合流するところで、標高700メートル、南受けの小広い台地。石垣や石段の痕跡、手洗い石、「鐘突堂あと」の表示板と、この石積みがあり、僧侶の墓と聞く。
三岳寺は密教の教義が完成してからの寺で、鈴鹿の山を修行の場としたと言われ、廃寺になったのは、信長による焼き討ち説もあるという。
この石積みは、もはや道祖神。登山者を迎えて、「いらっしゃい、気をつけて登ってね」と語りかけているような気がする。
ここから、山道は、あちこちの谷や尾根や峠へと分かれて行く。