
ひびき合う波動の中の人間
撮影:長田 三和子 会員
フィレンツェの夏は暑かった。灼けるような石畳を歩いて、サン・マルコ美術館へ。
15世紀に、コジモ・ディ・メディチの命により、修道院の中に建てられた2階建ての美術館で、フレスコ画の傑作が多い。
中庭に入ると、そこは、春のような穏やかな心なごむ空間であった。庭をとりまく回廊の壁面のルネッタに聖アントニーノの物語の連作28面がある。2階の小窓の中は、かつては修道士の僧房だった。大杉は昔も今も人々の喜怒哀楽を知っている。
憧れだったヨーロッパの中庭、この文化の中にとっぷり浸ったツアー旅行のフリータイムだった。