ペンション村の朝

撮影:神谷 研 会員

これは長野県白馬村の風景である。白馬連峰と山麓の日本的原風景と共に、スキーのメッカとして老若の人々に人気があった。しかし1998年の冬季オリンピック開催によって、かやぶきの家や田畑が少なくなって、ホテルやペンションが乱立し、昔の原風景の多くが姿を消した。私は写欲を無くして長らく白馬へは行かなかったが、四年程前の四月中旬に久しぶりの白馬を訪れた。春とは云え、白馬連峰には残雪が多く、早朝は冬並みの寒さで、水田には薄氷が張っていた。かやぶき家の代りにペンキ塗りのペンションが多数建っていたが、これも現代風景としてペンション村を入れて撮ったのであるが、思った程の違和感が無かったのは意外であった。